サージトロン
サージトロン(高周波ラジオ波メス:RFナイフ)は、ラジオ波という特殊な高周波で皮膚の良性のできもの(ホクロ、首イボ、脂漏性角化症、稗粒腫、脂腺増殖症、血管拡張性肉芽腫、血管線維腫などの隆起性病変)を止血しながら、低侵襲に除去できる機器です。
一般的な電気メスや炭酸ガス(CO2)レーザーに比べて病変部への熱による影響が非常に少なく、瘢痕になるリスク少なく病変を除去することが可能です。
ホクロ
顔の小さいホクロ(約4mm以下)はサージトロンでの除去が適しています。
ホクロの細胞が皮膚の深くまで達している場合には、一度で切除しようとすると大きく削りすぎて陥没し、瘢痕の原因となります。この場合は、陥没しない程度の深さで数回に分けて治療していきます。再施術は、切除後3~6か月の間隔をあけて、色素沈着が落ち着いてから行います。
首イボ、脂漏性角化症
隆起部をサージトロンで削り取ります。通常1回の治療で除去することができ、病変部に最小限の侵襲で施術することにより炎症後色素沈着を少なくすることが可能です。
副作用・注意事項
- ピアス、ネックレス、時計などの貴金属は、施術前に全て外してください。
- ホクロ、イボの状態によっては施術をお断りする場合があります。
- 瘢痕を避けるため、浅めに施術します。1回では取り切れず、数回施術が必要になる場合があります。
- 深い部分にホクロの細胞が残っている場合は、ホクロが再発することがあります。
- 施術直後は赤み、多少の凹み、色素沈着がありますが、時間経過とともに改善します。施術部位の赤みは2~3か月、炎症後色素沈着が生じた場合は3~6か月程度かけて徐々に改善していきます。ホクロの場合は、施術部位が目立たなくなるまでに半年~1年程度かかります。
- 病変の状態、体質、処置方法によっては、ケロイド、瘢痕、陥凹が生じる場合があります。
- 施術部に脱毛、白斑を生じる場合があります。
- 病変の残存、再発が起こることがあります。再発時には再施術を行います。
- 施術には副作用のリスクがあることをご理解いただいたうえで施術をお受けください。治療効果がご期待に添えない場合や副作用が発生した場合でも、治療費の返還はありません。また、副作用に関わる治療費は患者様ご本人のご負担になりますことをご了承ください。
施術後のアフターケア
- 施術当日から洗顔やシャワーは可能です。炎症を避けるため、熱いお風呂は避けてください。
- 術後24時間は、激しい運動、サウナ、過度の飲酒は避けてください。
- 施術部位を早くきれいに治すためには、傷の保護と患部の乾燥を防ぐ必要があります。施術部位は、上皮化までの1~2週間、外用処置が必要です。適切な処置が行われない場合は、傷が陥凹して瘢痕になる場合があります。施術部位を直接触ったり、刺激を与えないようにしてください。
- 炎症後色素沈着を避けるために、施術後数か月間は日焼け止めクリームを使用し、紫外線を避けてください。
施術後の処置方法について
- 施術部にハイドロコロイドテープを貼ります。(傷の状態や、肌質によっては、プロペト・テープ処置を行う場合もあります)
- ハイドロコロイドテープが白くふやけてきたり、剥がれてきたら、テープを交換してください。
- テープで赤み、かゆみなどがでた場合は、水で濡らしてゆっくり剥がし、プロペト・テープ処置に切り替えてください。
- 施術1~2週間後にご受診ください。施術後しばらくは、赤みや炎症後色素沈着がでることがあります。
- 必要な方には、HQ配合の遮光用コンシーラー、トレチノイン・ハイドロキノンなどの美白クリーム、保湿剤、ビタミン剤等のケア製剤を処方いたします。
施術できない方
- 妊娠中・授乳中の方
- ケロイド体質の方
- 局所麻酔薬アレルギーのある方
- ペースメーカーを入れている方
- 抗凝固剤などの内服のある方
- 重度の糖尿病のある方
- 施術部位に感染性病変、傷、皮膚癌、重度の皮膚疾患などがある方